【節約にぴったりの食料品10選】安く買う方法と食品ロスの減らし方

節約にぴったりの食材10選!

ここ数年において、原材料費、食料品の値上げのニュースを頻繁に耳にしてはため息を吐く、という方は多いのではないでしょうか。残念なことに、2024年もまた、食料品の高騰は続いていくことになりそうで、4月より多くの食料品の値上げが予定されています。値上げの分だけ嵩んでいく食費を少しでも抑えるには、毎日の生活の中で気軽にできる節約が欠かせません。

家庭ですぐに取り組みやすい節約として、比較的安い食料品を選ぶという方法と、購入した食料品を余すことなく使い、食品ロスを生じさせないことなどが挙げられます。

そこで今回は、節約におすすめの食料品を10選紹介します。

さらに、なるべく安く食料品を購入する方法や、食品ロスを減らして節約するポイントについても解説するので、参考にしてみてください。

目次

節約にぴったりの食料品10選

スーパーなどで手に入る節約におすすめの食料品は以下の10選です。

  • 豆苗
  • きのこ
  • もやし
  • じゃがいも
  • 玉ねぎ
  • 納豆
  • 豆腐
  • 鶏むね肉
  • 豚こま肉
  • ひき肉

では、どんなところが節約にぴったりなのか、また、食品ロスを生じさせないための保存方法やおすすめの調理方法なども併せてお話していきます。

豆苗

豆苗は、エンドウ豆の新芽のこと。

1年中気候に関係なく育てられることができるので、お手頃価格なうえ他の食材が高騰しているときもいつもと変わらない料金で手に入りやすいです。

食べ終わった後も、根を水につけておくと新しい芽が生えてくるため、1回の購入費用で複数回楽しめるのも嬉しいですね。

美味しい豆苗を育てるには、軽く陽が当たるような場所に置き、1日に1回以上水を交換すると良いですよ。

サラダで食べるのはもちろんのこと、さっと茹でておひたしにしたり、ごま油で炒めても美味しく食べられます。

きのこ

通常スーパーで売られているきのこは、ほとんどが工場生産なので、悪天候などのときでも安価に販売されていることが多いです。

特に、ぶなしめじやまいたけ、えのきだけは1パック内に入っている量が多いことから、いつもの食事をボリュームアップさせることができるでしょう。えのきだけを細かく刻んで他の食材に混ぜて使えば、きのこが苦手な子どもでも食べられたりします。ハンバーグのかさましに使ったり、細長く割いて麺替わりに使えばコストだけでなくカロリーのカットにもなります。

きのこは水分を豊富に含んでいるため、野菜室などの冷蔵保存だと痛むのが早いですが、消費者庁によると食べやすい大きさにカットして冷凍庫で保存すれば1か月程度の長期保存が可能です。水洗いせず、汚れが気になる場合は濡らしたキッチンペーパーでふき取れば、鮮度を保ったまま保存できます。

調理する際も解凍せず、冷凍のまま調理するのが良いので、手間がかからず時短にもなりますね。

もやし

もはや節約食材の代名詞といってもいい存在のもやし。

誰もが知るもやしですが、改めてもやしとは、主に穀類や豆類の種子を発芽させた新芽のことです。

育てるために太陽光や土がいらず、出荷までのスピードが早いことから、計画的な大量生産が可能であり、安くスーパーに並んでいるのです。

もやしの生産技術が上がったうえ、年中無休の管理体制も整っているため、40年前よりも値段が下がっているといわれています。

もやしは味が淡泊なぶん、色々な味付けに合い、レシピも様々で、まさに自炊の心強い味方ですが、痛むのが早いという欠点もあります。安いからといって大量に買って、数日後野菜室からぐっしょりと水っぽくしおれたもやしを見つけるはめになった、という経験をした方もいるはず。

もやしは買ってすぐ、水に浸すことで、生育環境に近い状態となります。冷蔵する場合は保存容器に入れて水に浸して保存すると、3、4日の間はシャキシャキの食感を楽しむことができます。

さらに日持ちを良くしたいならもやしも冷凍保存がおすすめです。購入したままの袋は真空状態なのでそのまま冷凍して大丈夫ですが、使いかけであれば冷凍保存用の袋に水気を切って入れて真空にして保存すれば、1か月は持ちます。

じゃがいも

年間を通して安定した価格で販売されているじゃがいも。家庭の常備菜の代表格ですね。

きのこ、もやしといった水分の多い野菜と違い、じゃがいもは常温での保存期間は2~3ヶ月と長いため、日光と湿気に気を付けておけば、お買い得な時にまとめて購入もできる優れた節約食材といえます。

少量でもお腹いっぱいになるという魅力もあり、普段のおかずをボリュームアップさせたいときにもぴったり。

煮る・炒める・揚げるなど、どんな調理法とも相性抜群なので、悩まず調理できるのも嬉しいところですね。

また、じゃがいもは主成分がでんぷんのため、お米やパンなどの主食の代わりにもなりますが、そのカロリーはお米の半分以下です。ビタミンCや食物繊維が豊富で、加熱や長期保存によっての損失も少ないので、健康面においても優秀食材といえます。

難点といえば、茹でたり炒めたりなどといった調理・加熱する際に時間がかかる点でしょうか。時短するには電子レンジの活用がおすすめです。じゃがいもの皮目に包丁で切れ込みを入れて、ひとつずつラップで包みレンジで3分ほどチンすれば手早く調理に使えます。

万能食材のため、様々なレシピがありますが、ここでおすすめしたいのがガレットです。ガレットはフランスで平たく焼いたもの全般を意味します。スペインではロスティといい、その名前でご存知の方も多いはず。千切りにしたじゃがいもをフライパンでカリカリに焼くだけのシンプルな料理ですが、アレンジ次第でメインの付け合わせから主役級の料理にもなります。ガーリックやチーズ、ベーコンやひき肉などを混ぜると食べ応えも増すので、ぜひお試しください。

玉ねぎ

じゃがいもに続き、家庭の常備菜の主役、玉ねぎです。玉ねぎは価格動向のある野菜ですが、こちらも様々な食材と相性が良く、調理法も多様なので、安い時期にまとめて購入しておきたい食材です。

一般的に、3~6月といった出荷量の多い時期は安くなる傾向にあるので、大容量のものを選んでみるのも良いでしょう。

高温多湿に弱い玉ねぎは、風通しの良い日の当たらない常温の場所でネットに吊るしておけば、2ヶ月ほど保存することが可能です。気温1度から15度が適切といわれています。

ネットで吊るすのが難しい場合は、玉ねぎをひとつずつ新聞紙やキッチンペーパーで包み、ダンボールなどの箱に入れて、上記の場所で保存すれば大丈夫でしょう。

大量購入したときには、玉ねぎをスライスし、冷凍保存袋に平らに入れて空気をしっかり抜いて冷凍保存することもおすすめです。みじん切りも時間のある時に多めに切って冷凍保存しておくと、毎日の料理の手間も省けて本当に便利です。

常備菜ですが、保存方法を誤ると意外に足が早い野菜でもあったりするのが玉ねぎです。すぐ消費しない時やまとめ買いの際は、長期保存を心掛けておきましょう。

3月から5月に出回る新玉ねぎは、火の通りも早く、とろっとした食感と甘さが際立つので、この時期は新玉ねぎを積極的に使うと良いです。レンジで温めて白だしや醤油、ポン酢などの調味料をかけるだけで美味しく食べられます。

納豆

国民食ともいえる納豆。スーパーには様々な種類の様々な味付けの納豆が並んでいますね。

中には高級なものもありますが、だいたいは3パック100円前後で購入できる納豆は、節約食材として私たちの強い味方であります。

単純に安いだけでなく、たんぱく質を豊富に含んでいるため、栄養面でも日本人には欠かせない食品です。忙しかったり、疲れて食事の用意ができない時などは、ご飯に納豆をかけるだけで済ませてしまえる、本当にありがたいお助け食品です。

納豆の賞味期限はだいたい1週間から10日ほど。冷蔵保存なら賞味期限が過ぎても、1日から3日程度なら問題はないとされていますが、やはり期限切れは発酵がすすみ、品質も落ちていっているため、できるだけ期限内で食べきるか、冷凍保存が望ましいでしょう。

飽きがこないように、納豆に何か入れて食べるという方も多いでしょう。卵やネギ、キムチ、海苔などはすぐ用意できるので便利です。少し手間を加えて、刻んだトマトやアボカドを入れると栄養価もアップし、また違った味が楽しめるでしょう。豆腐、厚揚げといった同じ大豆食品との相性も抜群で、上にかけてネギなどちらせばちょっとしたおつまみにもなります。

納豆をメインの肉や魚の替わりにするのも節約になります。チャーハンやパスタ、お好み焼きの具材に納豆を使えば大幅にコストダウンできますね。

豆腐

納豆に続いて、私たち日本人に欠かせない食材、豆腐。

1パック100円を下回るものも販売されている豆腐は、節約をしたい方にとって見逃したくない食材です。

冷奴や湯豆腐など、そのままでも十分美味しく食べられますが、ささみと混ぜてナゲットにしたりひき肉と合わせてハンバーグにしたりと、かさ増しの食材としても利用できます。

納豆同様に肉などを豆腐に置き換えることで、節約をしたまましっかりとしたボリュームメニューを提供でき、なおかつ味付けの邪魔をしないため、子どもがいる家庭にもぴったりです。納豆は苦手という子どもも豆腐なら食べられたりしますね。

加えて、豆腐は低カロリー・高たんぱくだからこそ、かさ増しの食材として使うことでダイエット効果も期待できるでしょう。

そんな豆腐の保存方法について。よく見る水入り豆腐だと、賞味期限は3日から10日程度、充填式であれば1か月から2か月持つので、長期保存には充填式豆腐がおすすめです。味も値段もそう大きな違いがないので、冷蔵庫にストックしておけば、買い物に行けない時でも様々な料理に使えて便利ですよ。

鶏むね肉

お肉の中でも、節約食材として代表的なのが鶏むね肉です。

毎日新聞によると、鶏もも肉と比較して鶏むね肉が安い理由は需要が少ないからだとか。外食産業でも家庭でも、から揚げやステーキなど、柔らかくジューシーな鶏もも肉の需要のほうが多いのでしょう。

さらに、鶏は一度に育成できる数が多く、育成日数も短期間なので、豚肉や牛肉に比べて安価だそうです。

鶏むね肉の需要が少ない理由として、加熱するとパサパサすることが原因ですが、調理前の一工夫で柔らかくすることができます。塩水、または酒などの水分を吸わせ片栗粉や小麦粉でコーティングすれば、ふっくらとした味わいを楽しめます。から揚げの場合は、塩麹に漬けておくと驚くほど柔らかくなります。

低温加熱で作るサラダチキン(鳥ハム)は、健康志向ブームで一気に人気のメニューになりました。高たんぱくなうえ、疲労回復効果もあるので、毎日の食事に取り入れたい食材ですね。

また、鶏のささみも安価で高たんぱく、調理前の一工夫で柔らかくできる食材なので、セール時まとめの買いにおすすめです。冷凍保存袋に小分けに入れて冷凍すれば、長期保存もできます。味付けした状態で冷凍すれば、調理の時短にもなりますね。

豚こま肉

豚こま肉とは、豚肉をカットする際に出るいろいろな部位の切れ端を集めた肉のことです。

切れ端と聞くとマイナスイメージがあるかもしれませんが、旨味がしっかりあるモモや肩の部分が中心に入っていることが多く、食べ応えのあるメニューを作れます。

販売されているときからカットされているので、お肉の調理に包丁がいらないのも魅力的ですね。

つなぎを使って豚こま肉をステーキやとんかつの替わりにしても良いでしょう。ガッツリとしたおかずを作りたいけど節約もしなければ、という時におすすめです。

また、豚バラ肉や豚ロースに比べて固くなりやすい難点がありますが、こちらも調理前の一工夫で柔らかくすることができます。包丁で叩いて筋繊維をほぐしたり、酒や炭酸水に10分から30分浸けたりするだけでも効果があるので、ぜひお試しください。

ひき肉

ひき肉は、お肉の筋を取る手間や作業代がかからずミンチにするので、生姜焼き用の肉などと比べて安価にゲットすることが可能です。

1kgなどの大容量パックが安く売られているときは、小分けして冷凍し、必要な分を解凍して使っていくことで上手に節約できるでしょう。解凍もひき肉の場合、他の肉より時間がかからないのも便利です。

ひき肉と聞くとハンバーグを想像する方も多いですが、炒め物やミートソース、シュウマイ、肉団子スープ、ガパオライスなど、和洋中の様々なバリエーションに富んだ料理を作れます。

本当は牛肉や豚肉を使いたいところだけど節約しなきゃ、という時にもってこいのひき肉ですが、こちらも調理時の一工夫で、より美味しく、肉の旨味が感じられます。下味にしっかり塩をふること、あとはフライパンで火を通す際に、できるだけ菜箸などでかき回さず、焼き目がつくまで放っておくと、よりお肉らしい食べ応えや肉汁を感じられます。大した手間ではないので、忙しい毎日の調理にもおすすめです。

ひき肉の中でも鶏のひき肉はより安く売られています。脂質も少なく、ダイエット中や健康を気にされている方には鶏のひき肉が良いでしょう。

節約して食材を購入する方法

生活費を削減するには、以下3つの節約して食材を購入する方法を押さえておくのがおすすめです。

  • 事前にセールなどをチェックする
  • 旬のものを買う
  • 安いときに必要な分をまとめて買う

それぞれの方法について解説していきましょう。

事前にセールなどをチェックする

買い物へ行く前に、事前に最寄りのスーパーのセールなどをチェックしておきましょう。

チラシや公式HPを見れば、直近3日ほどの安い食材やポイントアップといったお得情報を把握できます。また、LINE登録でお得な情報を簡単にゲットできるお店も増えてきました。よく行くお店は登録しておくと良いでしょう。値段が安いだけでなく、ポイントが倍だったり、割引クーポンも発行されたりしているので、情報を仕入れるのは大事です。

さらに、複数の店舗を比較して確認しておけば、より上手なお買い物をすることが可能です。近隣の店舗を普段からチェックしておくと、納豆はこのお店、ひき肉はこのお店とだいたい分かってくるようになりますね。

旬のものを買う

旬の食材を選ぶことは、節約につながります。

厚生労働省によると、旬の食材は他の時期よりも多く出回るため安く販売され、美味しく食べられるとのこと。

さらに、旬の食材はそれ以外の時期に販売されているものよりも栄養分が高いので、事前に今は何が旬なのかを知っておくと良いかもしれません。チラシ上で一番大きく売り出しているものや店頭の目立つ場所にあるものは、旬の食材であることが多いです。

通年販売されているような野菜でも、夏野菜、冬野菜でその値段は変わってきます。夏は夏野菜を多めに、冬は冬野菜を多めに使うだけでも支出を減らせる上、栄養学的にも理にかなっているので、心掛けておきたいですね。

安いときに必要な分をまとめて買う

食料品は時期などに応じてどうしても価格変動するため、安いときに必要な分をまとめて買っておきましょう。

といっても、まとめ買いには大量に買ってしまって余らせるという食品ロスのリスクがあるので、5日分や1週間分など具体的な日数を考えて買うのがおすすめです。

冷蔵保存なら何日持つか、あるいは冷凍保存できるか、冷凍室の空きはあるかなど、日々の献立を考えると同時に長期保存を頭に入れてまとめ買いをしてくださいね。

食品ロスを減らして節約するポイント4つ

そうしてせっかく節約食材を購入しても、食べ残しや賞味期限切れなどが出てしまい捨ててしまう、そんなことも時にはあるでしょう。

節約するには、内閣府が公開している以下4つのポイントを抑えて、食材ロスを減らすのが一押し。

  • 買い物前に冷蔵庫の中身を確認する
  • 正しい方法で保存する
  • 余っている食材から使う
  • 食べきれる量を調理する

では、それぞれのポイントについて解説していきましょう。

買い物前に冷蔵庫の中身を確認する

買い物へ行く前に冷蔵庫の中身をチェックして、どんなものがあるのかを把握しておきましょう。

誤って同じ食材を買ってしまえば、余らせる原因になります。

スマートフォンなどで家にある食材をメモしておけば、食材ロスを防げるうえ献立も考えやすいですよ。

正しい方法で保存する

食材を購入したら、パッケージに書かれている通りに食材を保存するのがベスト。

誤った保存方法をすると、通常よりも早く鮮度が落ちてしまうため、節約もできなくなります。

野菜やお肉、魚なども、適切な保存方法を調べておくことで、美味しい状態を長く保つことができますよ。

余っている食材から使う

料理をするときは、余っている食材から使うようにしましょう。

買い物をするとついつい新しい食材をメインにメニューを考えがちですが、それでは残っている食材が痛む恐れがあります。

余っている食材を考慮にいれた買い物ができると、節約にもつながるでしょう。

食べきれる量を調理する

一度の食事で食べきれる量を調理すれば、食べ残しを防ぐことが可能です。

家族の体調や予定なども意識しておくと、多すぎないメニューをつくることができます。

もし余ってしまった場合は、リメイクやアレンジをして再度美味しく食べられる工夫をしてみてください。

まとめ

今回は、節約におすすめの食材や、節約して食材を購入する方法について解説しました。

この記事で紹介した食材をベースに購入方法を意識すれば、生活費を今よりも抑えることができるはずです。 さらに、食材ロスを減らして節約するポイントも把握し、食材の高騰が問題になっている現在でも豊かな食生活を送りましょう。

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

経営者、JSA認定シニアソムリエ。高級レストランの運営、マーケティング、人材育成を10年。その後、水産の仕事に携わることで、食の源流から、加工、流通、お客様の口に入るまで一連の食の在り方を学ぶ。持続可能で、自然と共生しながら人を幸せにする「食」を追求。現在、自社植物工場と、渓流魚養殖、レストランを計画中。ぞろ屋合同会社代表。

目次